情報機器をIEC60950-1 2nd:2005(最新規格)にて評価を行う場合で、
承認品の電源ユニットを購入して組み込む場合、
製品と同じIEC60950-1 2nd:2005で評価を受けた電源を使用することを基本として下さい。

IEC60950-1 1stで評価されていると、
バリスターが一次回路に使用されている場合、
バリスタ自体がIEC60950-1 2nd:2005の要求に適合しないことがあり、
製品の評価に障害となるからです。

どうしても、IEC60950-1 1stで評価された電源しか用意できない場合は、
バリスタが下記に記した要求を満たしていることをライセンスシートで確認できれば、
変更することなく使用が可能です。
このことは、内臓される電源ユニットに対してだけでなく、
外付けのACアダプターに対しても同じことが言えますので、
安全規格申請をされる場合には、
あらかじめ電源の評価規格とバリスタの調査をしておくことは非常に重要となります。 

=バリスターに対する要求=
IEC60950-1 2nd:2005では、バリスタに対して下記の要求があり、
いずれにも適合する必要があります。

①IEC61051-2適合品であること。
②下記の要求の全ての条件を満たしていること。(IEC60950-1 2nd:2005 Annex Q参照)
 a) Preferred Climatic Categoriesの最低が-10℃で、最高が85℃をカバーしていること。
   Damp Heatとsteady state testの継続時間が21日間以上であること。
 b) Maximum Continuous Voltageが、機器の定格電圧値(定格に幅がある場合上限値の)の
   120%以上であること。
 c) Max. peak current (8/20μs 1 time) が3000A以上であること。

これらの要求に適合しているかどうかは、
メーカからバリスタのライセンスシートを取り寄せ確認することできます。